遭難レポートその10:日の出・・☆990満点講師ウィットロック慶子のTOEICスクールPTL
LAに着きました!さあ、これから住む場所の手配をしないと・・
熊の出る山に登るくらいの精神的スリルありです♪






















































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また遭難レポートの続きです!
第10話:日の出
3時半になった!
あともう少しだ!
長い夜だった!
でもついに3時半になった!
もうすぐ!
もうすぐ日の出だ!
4時になった!
まだ真っ暗なままだ!
早く!
早く!
早く明るくなってくれ!!
お願いだ!
雨の中からだを震わせ、
あと少し、あと少しと最後の力を振り絞る・・
4時15分・・
すこしだけうっすらと見えるようになった。
まだ真っ暗だ。でも、今までのような、完全な黒ではない。
濃い灰色と黒の間みたいになって、
すこし、岩のはじっことかのカタチがうっすらと見えはじめた!
希望の光だ!
ぁ~
日の出だ!
しかし、それからが長くて・・
なかなか明るくならない・・
5時ちかくなって
やっと周囲が見えるようになった・・
雨は相変わらず降り続いていたけれど、
明るいだけで、こんなに勇気が湧いてくるなんて・・
光って本当に凄い威力なんだな・・
光は希望と力を与えてくれるんだな・・
私はKING君に言った。
「KING君、ありがとう。
KING君がいなかったら、
ままは、精神的にどうなっていたのかわからないよ・・
KING君がいてくれたから、
本当によかった。
ありがとう」
KING君は言った。
「ありがとうってのはおかしいな。
だってこのことだって、
オレのせいでこうなったんだ。
それなのに、ありがとうはおかしい」
あらら~!
KING君が、私に対して非を認めた・・
これは、ウィットロック家歴史上初の快挙だ!(笑)
これは、「ごめんなさい」だったと認識!
凄い!
KING君は立ち上がった。
ずっと立っている。
私も立ち上がろうとした。
KING君が言った
「フラっとするよ!
滑らないように気をつけて!」
確かに立つと、
今まで不自然な姿勢でいたせいか、足がフラフラする。
ちょっとの間、ここで立って、血液を巡らせた方がよさそうだ。
KING君は、すこし山側に移動した。
「なんでそっちいくの?」
「考えてるの。オレには傘がないから、葉っぱの茂った木の下にいかないと」
KING君は、周りをみわたしながら、
ずっと黙っている。
これからどうするか、
考えているようだ。
私は、このまま、雨がやむまでまってから出発するか、
雨が降ったまま出発するか、神に祈ろうと思った。
とにかく、ここに来るまでも、
全然神に伺いをたてなかった。
今度こそ、神の指示を仰ごうと思った。
それは、ずっとそのことを祈っているのを聞いていたKING君も、
わかってたと思う。
私は祈った。
「今すぐ出発すべきか、雨が止むまで少し待つべきか、教えてください」
KING君が言った
「行こう!」
「え?ちょっと待って。神様に聞いてみよう」
「いいよ、でも、ずっと思ってたけど、
神様に聞くって、どうやって聞くわけ?」
私は祈った。
「神様今出発すべきですか、
それとも待つべきですか、
KING君の心にあなたの返事を入れてください」
「KING君、今行くべきだと思う?」
「うん。思う」
「じゃあ。行こう!」
さて、出発だ!
まだ朝の5時だ!
時間は十分ある!
今日こそは、暗くなる前に、下山するんだ!
「神様、私達が、今日、無事に下山するように、導いてください。
どっちの道を行くべきなのか、ガイドしてください!」
KING君は山の方に行こうとした。
「え?上にもどるの?川は下らないの?」
「うん。この先が見えない」
たしかに・・
この川をくだっていって先になにがあるのか・・
もっとドツボにはまってしまう可能性は大だ・・
でも、また登るなんて・・
もう後戻りはいやだ。。
「どっち行くの?」
「こっち。ここだったよね。
オレたち、ここから下って来たんだよね。
来た道をそのまま戻る」
たしかに。ヘタに歩くと、いよいよ迷宮入りしてしまう。
来た道を正確に戻るのが、
唯一の考えつく安全な方法だ。
しかし、KING君は来た道をちゃんと覚えているのか?
私は、全然覚えてないぞ!
しかし、これ以外に、方法はない・・
でも、あの、私が転落し、何度も滑り落ちた、あの斜面を登るなんて・・
そんなことできる??
そんな時、私は、なぜか、いきなり、ひらめいた!
神様が私に思いを入れてくれたのかな?
「あれ?こっちに行くのはどう?」
左側に岩場の斜面がある。
とりあえず、登り始めは、多少角度がゆるやかだが、
それが、最後までゆるやかとは限らない。
だが、こっちはどうかなと、なぜか、ひらめいたんだ。
「そうだね。いいね」
「あ、そうだ!神様に聞いてみよう」
「聞いてみな」
「神様!私達がどっちの方向に進むべきなのか教えてください!
私達は、あなたの指示に従います。
あなたにすべてゆだねます。
だから、どっちに進むべきか教えてください!
KING君の思いに、あなたの答えを入れてください!
KING君、どっちに言ったらいいと思う?」
「こっちだ」
よし!この道を行こう!
この先なにがあるかわからない!
もっと大変なことになるかもしれない!
だけど、どっちにしろ、
もう私達に助かる可能性など、ほとんど皆無なんだ・・
だいたい、どうしていいかわからないんだ!
神に賭けてみよう!
一晩中祈り倒した!
神は必ず私達を助けてくれる!
神が指示した道を行こう!
今考えれば、ものすごい岩場の斜面だった。
土砂崩れが以前にあったようで、
そこにある岩の約半分は、つかまることのできない、ただそこに
おいてあるだけの岩。
手でつかまれるようなしっかりした岩や木はほとんどない。
しかし、それをさがしながら、
四つんばいになって、よじ登る!
まあ、これはロッククライミングだな~
ずっとずっとよじ登る・・
ずいぶんよじ登った・・
私はKING君の後をついていった。
KING君はしっかりした岩や木をみつけて、それにつかまりながら
よじ登っていくので、
私も、同じ岩や木につかまっていった。
しかし、KING君が言った。
「この先は、ほとんど、岩がおいてあるだけの岩。
オレが歩くだけでも、どんどん岩が下に落ちて行ってしまう。
危険だから、ままが先に行って。」
は?でも頑張って前を行く。
私が歩くと岩が下に落ちてKING君にぶつかるので、
KING君は、離れたところを登っていった。
ずいぶん高いところまで登った。
「上みてごらん!何かがある!
この道は正解だった!」
確かに!
何かが見える!
とにかく、人間が作ったような、なにかが見える!
ただただ、上を目指してよじのぼる・・
しかし、しっかりした岩や木はどんどんなくなっていき・・
ついに、つかまれるものが何もなくなった・・
しかし、コンクリートの壁は、あと3メートル先にあるんだ・・
「KING君、この先、どこにつかまったらいいかな?」
KING君を探す・・
KING君がいない!!
「KING!」
「KING!」
大声で叫ぶ!
(この先はまた続く)
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